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Interview 女子プロゴルファー 吉川 なよ子 様

「健康」は第二の夢実現のための前提条件。

吉川 なよ子 様

~女子プロゴルファーの吉川なよ子さんは今年でプロ生活も30年を超える大ベテラン。通算29勝以上の輝かしい実績をお持ちながら、現在も参戦を続ける現役選手でいらっしゃいます。しかし、吉川さんの顔はこれだけではありません。1つは甲状腺がんを克服してなおスポーツ選手として活躍を続ける姿。そしてもう1つは「ジュニア育成」という第2の夢の実現に打ちこもうと着々と準備を進めていらっしゃる姿です。~

いつごろからジュニア育成を考えておられたのでしょうか?

プロゴルファーになって、ぼつぼつ勝てるようになった頃から、練習所とコースをつくって、そこで子供たちが自由にプレーできたらいいなと漠然と考えていました。でも、実際にそのために計画や準備をすることもなくすごしてきました。それから時が過ぎ、自分の肉親が相次いで病気にかかることがあって、自分も親が病気になる年齢になったこと、そして自分自身いつまでも若い時と同じようにプレーできないのだということを痛感してから取り組むようになりました。残念ながら、練習所やゴルフ場をつくることはできませんでしたが、いろいろ周囲の方に助けていただいて、この夏に北海道の滝川市でジュニア向けのゴルフスクールを立ち上げることになりました。

ジュニア育成のため「グリーンレイズ」という会社を始められました。

もともと「うさぎスポーツパーク」というNPOを作って小学生をはじめゴルフに接したことのない方にゴルフを体験してもらう取り組みをしていたのですが、「グリーンレイズ」という会社でジュニア育成に本格的に取り組むことにしました。「グリーン」はゴルフをあらわし、「レイズ」は子供を育てるということです。ゴルフは大人のスポーツと思われていますが、私の夢はゴルフが野球やサッカーと同じように子供たちにとって身近になり、ごく普通に選択の対象となることなのです。滝川市で行うジュニアゴルフスクールはこの会社の企画で、小学生と中学生を対象にしています。私自身2週間に1回、3日ほど現地に行ってレッスンします。早ければ、8月中に開校して雪が降るまでの期間やりたいと思っています。どんな子供でもゴルフに接することができることを第一に考えていますので、参加費はごくごく小額にして、道具の貸し出しも考えています。

第二の夢実現には健康がかかせませんね。

健康は最重要の条件と考えています。いくら資金があっても病気であっては活用できません。また、若い頃と同じようにがむしゃらになってはいけないと考えています。自分がしたいと思うことを世の中の流れから一歩ひいて取り組む。今は世の中の動きがものすごく早くなっていますから、世間の流れにあわせようとしていたら絶対に体がついていきません。

そして、メディカルサポートシステムの総合健診もお受けいただきました。

私はがんの手術をしていますので、お医者さんにはかかっているのですが、その都度その都度心配な部分を検査してきました。メディカルサポートシステムのようにひとまとめに検査を受けるのは初めてでしたが、リラックスして受けられるところが良いと思います。PET検査ではよく眠れました。事前に想像していたよりも随分と楽な検査でした。

その、がんについては体験の一部始終を本にされました。

手術直後は、がんのことを取材されるのも嫌でしたが、時が経つと自然と誰にでも話せるようになりました。わたしは再びプレーすることを目標に、手術を受け治療に専念してがんを克服しました。
目標を持って治療に取り組めば私のようにがんは治ります。同じ病気の方に勇気を持っていただきたいと思い本を出版しました。

特別な健康法をされているのでしょうか?

今まで、ゴルフ選手としてトレーニングを積んできましたし、子供たちにゴルフを教えるためにこれからもトレーニングを続けていくことになると思います。先生がばてるわけにはいきません。一般の方も運動がいいといわれても目的なしでは続かないと思います。何か目標を持って取り組めば成果があがると思います。ただし、がむしゃらは禁物です。

インタビューの最後に、吉川さんから運動についてのアドバイスを。

年をとってからの運動は「歩くこと」をお勧めします。ただし、背筋をのばし、腕をしっかり振り一定のリズムで歩いてください。このようにすれば歩くだけで十分に運動になります。ランニングは舗装路ではなく、必ず柔らかい地面を選んでください。


さて、吉川さんはすでに第三の夢もお持ちです。それは北海道を沖縄に負けないゴルフ王国にすること。いつの日か、宮里藍選手のような若手プレーヤーが吉川さんのプロジェクトから生まれることを期待したいと思います。なお、吉川なよ子さんの闘病記「風はアゲンスト」は毎日出版社から発行されています。是非ご一読ください。

吉川 なよ子 様、多忙なスケジュールの中、貴重なご意見を頂戴しありがとうございました。